道路維持管理の建設DXへ活かす改築事業の知見-女性視点から考えた映えるクラウド型GISサービスの志向-

第5回(令和5年度)i-Constructionの推進に関するシンポジウム

目次

道路維持管理の建設DXへ活かす改築事業の知見-女性視点から考えた映えるクラウド型GISサービスの志向-

日時:2023-07-19(TU) 13:30より15分間

場所:オンライン配信 第一会場

発表:室蘭開発建設部 苫小牧道路事務所 ○佐野 涼花
  札幌開発建設部 千歳道路事務所  中山 光広
株式会社 出口組 工事部  庄司 英紀

20230720公開


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凡例 ★:クリックしてアニメーションを進める。 ◆:クリックして頁を進める。

建設DXによる恩恵をひとりでも多くの人と共有したいとの思いから
わたくし、北海道開発局 室蘭開発建設部 苫小牧道路事務所 佐野 涼花が発表いたします。◆(0秒まつ)

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はじめに、昨年4月に心を戻す前に、
本論文で題材としている事業について説明させていただきます。◆(0秒まつ)

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私の好きな水色の線で示したものが日高自動車道です。(個を出すこと。)
全国のサラブレッドの80%が生産される日高地方にて、
当事務所では、高規格幹線道路の建設事業を行っております。

ここを舞台に、
DXに触れる前の、★昨年(2022年)4月に心を戻します。◆

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DXに関する項目について、
★あなたの仕事に関連性が深くすでに活用を行っていますか?の問いで
日高自動車道の関係者のみなさんにアンケートを実施しました。

★遠隔臨場やICT施工に関しては、青色が濃く意識の高さがうかがえます。

さらに、BIM/CIMとGISのデータを表示します。★
BIM/CIMに関しては、青色が薄く意識が低いですが、
3次元モデルを必要に迫られ、自ら作図している訳では有りませんので頷ける結果です。
本発表のテーマでありますGISに関しても低い意識でしたが、
★DXの入り口として、抵抗なく使ってもらえるように努力した1年間を振り返ります。◆(1秒まつ)

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まず、GISへの認識を変えてもらうことからはじめました。◆(0秒まつ)

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プライベートですが、苫小牧市内のスイーツ巡りをしました。
みなさんご存じのGoogleMapに
このような、自分の撮影したジオタグ(緯度経度情報)付きの写真やメモなどを
描写でき、しかも選んだ相手と共有出来るサービスが
マイマップです。◆(2秒まつ)

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私を含め女性の多くは、
★ InstagramをはじめとするSNSに投稿する写真一枚に、
遠くまで出かけ、写真を撮影します。

私がマイマップを知ったのは、【苫小牧道路事務所】に赴任してきた昨年(2022年)4月です。
今★このように使いこなせるようになったのは、
  常用性のあるスマホであること。
★日常としてプライベートでも使えること。
★思い出や記録として残せること。
★無料アプリであること。
★そして(0.5秒)日常の工夫を仕事でも応用できること。
このように感じています。
★そこで思ったのが◆(2秒まつ)

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[マイマップの利点_論文から削除した項目]
①普及率が9割を超えたスマートフォンの常用性、通信料金が安価
②リアルタイムで閲覧・共有が可能
④編集権限を与えたユーザーと共同作業が可能
⑤日常生活での活用工夫が反映できるため、無理のない技術研鑽が可能

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★GISビギナーの私でも扱えるなら、
スマホを持っている現場のみなさんも使えるはずです!
★活用事例をご紹介いたします。◆(0秒まつ)

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6月に、ダンプの入口や現場事務所、
女性用トイレを示したマイマップを委託の運転手さんにも使っていただこうと考え、
★私がリンク先と簡単な使い方のレクをしました。
監督員によってばらばらの地点説明が
「C4出入口へお願いします」のように統一され
戸惑うことが無くなり、運転に集中できるようになったと好評です。

★これは運転手さんが、スマホからブルートゥースで連絡車のカーナビに転送しているところです。★
このように、運転手さんが自ら工夫して使っていただけるようになりました。◆(3秒まつ)

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操作は簡単なので、スマホを持っている現場作業員の方も利用しています。
★「今ここにいて、今日施工する桝の位置はここだよ」と話している感じで、
マイマップには自分自身の位置も表示されるので、作業確認もスムーズに行うことが可能です。◆(3秒)

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当局の幹部が現場視察をする際に、
★事前にマイマップへのリンクをお知らせしている場面です。
現場間の移動時に現在地が把握でき、★
より深く、日高自動車道を知っていただけたと直感しました。◆(3秒)

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マイマップをテーマにパネルディスカッションを2回開き、
高レベルな編集スキルを持つみなさんと交流ができ★
本論文のエントリーを決心しました。◆(3秒)

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マイマップはグーグルアースにボタンひとつで出力できる機能があります。
青色(ターコイズ)の軽種馬牧場の分布など
周辺環境も視覚として把握できることがメリットで、打合せの資料として活用しております。
★みなさんも画像に”映え“を感じていただけると思います。◆(3.5秒まつ)

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マイマップに示されたアイコンを頼りに探検して、
七つの宝箱を集めるアトラクションを実施しました。
通常の現場見学会より、児童が主体的に現場を歩き回り
★“楽しむ現場”を演出しました。
また、手間が掛からず非常に安価であることも魅力です。◆(3秒)

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改築事業でのマイマップの活用は、維持除雪工事に応用され、
常にふところのスマホで持ち歩るく維持台帳図を実現しました。
★路面水を流すために、雪山で見えなくなっている下の桝を探し回ることはありません。
なお、マイマップ化の費用ですが、47kmを、10万円弱で作成したとのことで、
経済的にも手軽です。◆(3秒)

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地元や観光客の方々の走行時の参考にしていただければとの思いから、
年維持業者にて、エゾシカのロードキル分布を描写しました。
発生する区間・未発生の区間が一目瞭然です。
地元一般紙にもQRコード付きで紹介されています。
なお、公開したマイマップにデータ追記してゆきますので、
公開URLに変更が生じず、
常に最新情報が提供できます。
これは、
★一般の方も建設DXの恩恵を無意識に享受することになります。◆(3秒)

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メータバース空間でマイマップを使ったミーティングをしている様子です。
高原のリゾート地で行ってますが、
★リアルはこんな感じです。◆(3.5秒)

▼PowerPoint PAGE-18

ここから、一転して高度なGISプラットフォームの将来利用に向けた取り組み
をご紹介いたします。◆(0秒まつ)

▼PowerPoint PAGE-19

今後は、
あらゆる維持管理用のデータ
すなわち、定期巡回や附属物点検など、すべてですが、
それらを蓄積し一元管理、可視化し速やかに引き出せることが必要です。
★そこで、クラウド型GISサービスであるArcGIS Onlineの活用を開始しました。◆(1秒)

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業務成果や、用地取得情報、工事出来形、協議情報などを登録・更新していく必要があります。

[ArcGISとマイマップの類似点]
双方、オンラインアプリであり、二大機能が共通する。
ArcGIS Online「マップビューアー」の作る機能はマイマップの編集画面に相当する。
ArcGIS Online「Webアプリ」の見る機能はマイマップ「プレビュー画面」に相当する。
二つは類似した基本構成、機能を有する。

▼PowerPoint PAGE-20

日高自動車道の苫東中央ICの維持台帳図を、ArcGIS Onlineにて俯瞰図で表示しました。
このように
★“映える”3次元描写も可能です。◆
【Google Eathのような3D表示も可能です。】

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(2)外部サービス(クラウドサービス)を利用した取り組みについて
 本取り組みでは、公示用等資料のデータを効率的に蓄積する方法として、米国Esriが提供するクラウドサービスを利用している。
クラウドサービスについては、十分な情報セキュリティ対策及び管理策がなされているかをチェックリストにて確認した上で、外部サービス(クラウドサービス)の利用申請手続きを行い、許可が完了することで利用が可能である。
 なお、今回は、維持管理台帳図などのCAD図面が主であったが、機密情報の格付けを上げることで、より機密性の高い情報を取り扱うことが出来るため、データ活用の範囲が広がる。

▼PowerPoint PAGE-21

最後に意識の変化とまとめです。◆

▼PowerPoint PAGE-22

DXに関する意識変化を確認しました。
これは冒頭にご紹介いたしました、令和4年4月の意識です。
ここに9ヶ月後の★
12月の意識を重ね合わせてみます。

★全般的に意識の高まりが確認出来ます。
その理由を次頁(じぺーじ)にまとめました。◆(1秒まつ)

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★その1
長期的目標、それは令和7年度の仮称(かしょう)新冠ICの開通までに、維持管理担当者へ渡せる3次元データをそろえること。
ですが、単年度目標としてマイマップの普及などを明らかにしたことです。

★その2
フォローアップを繰り返し実施しました。
★CPDS講習会は、安全協議会が企画運営し、受注者を積極的に登用したほか、
本州からも高レベルな知識の講師を招き、
目標の進捗状況も半期ごとに公開しました。
★また、が現場事務所を戸別訪問し、フォローアップをおこないました。

★その3
積極的な広報活動として、業界紙への記事掲載や
映えて伝わる写真と動画による記録をこころがけました。◆(2秒まつ)

▼PowerPoint PAGE-24

まとめです
★誰もが手軽に操作するスマホで馴染みのあるGISアプリを活用し、道路情報の“閲覧手順の簡素化・見える化・データの携帯”及び 、今後現場作業でのGIS技術のさらなる常用化が可能です。
★改築事業において蓄積したGISデータは、そのまま道路維持管理に活用できるとともに、
★比較的に複数年の恒常雇用を行う通年維持除雪工事においては、GISアプリを使い続けることで練度が増すことから、更なる働き方改革につながります。
★今後は、ArcGIS Onlineでの構築を進め、データマネジメント手法の確立にも先導事務所として深化させてまいります。
◆(2秒まつ)

▼PowerPoint PAGE-25

★それでは、少しでも私の思いが伝わりますように。(FIN)◆END

問答


マイマップに平面図を描写すること、非常に興味深く汎用性が高いと思います。
どのような手順で行っているか概略でもご教授願います。

4つの作業で描写することができます。CAD図をCADソフトで、いらない情報の削除などの図面加工を行い、保存する際はDXFにして保存します。Googleマイマップに移行可能なKMLファイルに変換します。変換したKMLをGoogle Earthに描写して位置を確認します。その際に位置がズレているときはCAD図で微調整を行って位置を調節します。作成したものをGoogleマップを開いてKMLインポートすると、描写できます。なお、作成したマイマップはGoogleドライブに保存されます。

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