土工を4月早々に着手できた訳!

ID:20221222-781399-03

土工を4月早々に着手できた訳!

~スケジュール管理と3次元データの受渡しが決めて~

講師:株式会社手塚組 工事部 土木係長 六角 昌弘 (ろっかく まさひろ)

 以下の資料は、技術研鑽に役立つことを願い、講師のご厚意によりご提供いただいたものです。


▼PowerPoint PAGE-01

凡例 ★:クリックしてアニメーションを進める。 ◆:クリックして頁を進める。
ただいまご紹介いただきました。
(株)手塚組の六角と申します。
本日は何卒宜しくお願いします。
議題内容として土工を4月早々に着手できた訳(スケジュール管理と3次元データの受渡しが決めて)について
説明させていただきます。◆

▼PowerPoint PAGE-02

1.一般的な土工の着手時期
(1)一般的な土工の着手時期の傾向として、4月上旬発注工事であれば着手前後準備として(書類関係、地元・対外関係、現場踏査・準備、業者選定)を経て5月以降に本工事開始に至るのが一般的な流れる傾向。
(2) その中の要因として
概数発注により設計数量の相違、発注資材製作納期
・3次元起工測量・設計データ作成準備 
・北海道特有の勤労者失業期間
・5月長期連休etcがあげられます。◆

▼PowerPoint PAGE-03

2.土工を4月早々に着手する理由として
・過年度迄ダンプ出入口G赤線を運搬路として使用していました。
私も同様に通路として考えていましたが
現場踏査していく中で運搬路付近には生産牧場が隣接している場所であった。
牧場側に伺い工事挨拶、概要を説明している中で5月~6月が仔馬が生まれる大事な時期という話を聞いたゆえに
こちら側としては騒音・振動の発生が懸念される為、少しでも抑止するのが重要課題加え運搬路変更も課題であった。
また、踏掛版施工箇所が軟弱地盤区間であり沈下収束が踏掛版施工の有無に関わる重要課題でもあった。◆

▼PowerPoint PAGE-04

運搬路出入口H、Jから
No7ボックスカルバートまで車両通行が可能だった。
発注者と相談の上、過年度迄の運搬路Gを通行止することを前提に踏掛版部の余盛施工を早々に開始した。◆

▼PowerPoint PAGE-05

結果、5月12日よりG運搬路を通行止し新冠インターチェンジから神山川橋までスルーパスが可能となり
生産牧場への振動・騒音によるふゆかいさ・苦情が解消され無事に仔馬出産に至り現在迄丈夫に駆け回っています。
尚且、踏掛版施工箇所を設計余盛迄施工し土圧をかけることで沈下が収束し8月上旬から踏掛版施工開始に至りました。◆

▼PowerPoint PAGE-06

3.土工を4月早々に着手出来た理由
(1)三次元データの受渡が決めて
従来は設計データを業務成果横断図から模索し現地測量のという流れるで時間を要していましたが今回は
・過年度業者から出来形三次元データを入手
・過年度出来形を反映し三次元起工測量、設計データ作成をスムーズに実施
・弊社ICT推進室への業務分担
以上の項目によりスムーズに着手出来た要因のひとつと考えています。
2)今後シンフォニープラスへの積極的利用
もうすでに行っている業者関係者さんがいると思いますが各現場単位で
・三次元出来形データの格納をすることで
・次年度工事発注図面が現場と整合し円滑に設計図書に反映でき早期に工事開始が可能。
関係者の情報共有の場として点群データ・3Dモデル・設計ファイルなどが確認できる場となっているので
有意に活用していきたいと思います。◆

▼PowerPoint PAGE-07

(3)スケジュール管理 フォーム103がベース
・工事円滑化会議迄にスケジュールを定める
その中のスケジュールとして
・工事円滑化会議時期
・施工計画書の提出時期
・工事着手時期
・設計変更会議時期
・積算補助業務への依頼時期
・見積合わせ時期
・工事完成時期
・工事完成検査時期迄を定めることにより
効率的に契約上事務処理を進められました。◆

▼PowerPoint PAGE-08

(4)スケジュール管理とは
・大きな目的は、工期内に何を・いつ行うかという契約上事務処理予定をあらかじめ決めておくことです。
(5)スケジュール管理をすることのメリット
・効率的に内業を進められる
・内業の優先順位を把握できる
・スケジュールを守るための逆算をしやすい(突発的なアクシデントに対応しやすい)
・現場はんぼうき期前に内業を分担できる。
・数量過不足が発生しないので追加下請契約を交わさなくなる。 
(6)スケジュール管理をしないことのでデメリット
・設計数量が概数の為、内業優先順位が困惑する。
・工期末に設計変更・竣工書類が集中して業務量が膨大になる。
・ギリギリ迄内業が終了ことで残業が増大になる。◆

▼PowerPoint PAGE-09

(7)早期段階で第1回設計変更会議の実施
及び最終形を意識した変更プランを提示◆

▼PowerPoint PAGE-10

8)第1回設計変更会議の留意事項
(1).最終工事量、工事費を想定し受発注者で共有
(2).過不足も意識し、市販積算ソフトで概算金額を把握しておく
(3).数量総括表において項目のとりこぼしをしない
(4).数量は概数で良い
(5).次年度以降の工事を考える(おいしいところだけ施工しない)
・効果
(1)早い段階で積算補助業務へ依頼が可能になり受発注者はんぼうきの分散
(2)受発注者が早期段階において最終工事のイメージができ、双方で適切な工事進捗管理や予算管理が可能
(3)発注者は設計変更対応のへいじゅんか
(4)受注者は利益りじゅんの想定が可能となった。◆

▼PowerPoint PAGE-11

4.効果(品質、安全衛生、利益)
・画面上段は一般的な土工着手と早期土工着手比較工程表になります。
早々に土工を開始することで土工てっきを逃すことなく施工が終了し
冬期土工を回避することができました。
(1)品質
・凍結による締固め不足が解消され安定した盛土管理を実施。 
・外気温が高い時期ゆえに自然乾燥が得られ満足できる含水比・乾燥密度を図れた。 
(2)安全衛生
・作業に余裕を持たせることで不安全な行動として過失(ミス・失敗・失念)
 故意(近道行動・作為・手抜き)の災害発生を低減
・厳しい冬期施工を回避することで自然条件を克服し冬期特有の事故低減
(3)利益
・冬期土工を回避したため、作業効率の低下及び余分な経費が削減でき通常の  
土工時期の工事よりあらりが4~5%上がりました。
まとめとして
4月から土工着手を実現出来た理由として、スケジュール管理や速やかな3次元データの受渡しが決め手をなり
スムーズに工事完成に至りました。
お聞き苦しいところが多数ありましたが以上になります。ご清聴ありがとうございます。◆END

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